B型肝炎のQ＆A
 

【基礎知識編】

1. Q: B型肝炎とは何ですか？
   A: B型肝炎ウイルス（HBV）に感染して起こる肝臓の炎症性疾患です。急性型と慢性型があり、進行すると肝硬変や肝がんの原因になることがあります。

2. Q: B型肝炎はどのように感染しますか？
   A: 主に血液や体液を介して感染します。過去の集団予防接種での注射針使い回し、母子感染、性行為、輸血などが原因になります。

3. Q: 感染しても症状が出ないことはありますか？
   A: はい。多くの場合、無症状または軽症で経過しますが、知らないうちに慢性化することがあります。

4. Q: 潜伏期間はどのくらいですか？
   A: 通常1〜6か月程度です。

5. Q: B型肝炎は自然に治ることがありますか？
   A: 急性期では約90％が自然治癒しますが、残りは慢性化します。乳幼児期感染は慢性化率が高いです。

6. Q: 慢性B型肝炎は治りますか？
   A: 完全にウイルスを排除するのは難しいですが、抗ウイルス薬で増殖を抑え、肝臓の炎症や進行を防ぐことができます。

7. Q: 家族にうつりますか？
   A: 血液や体液を介してうつる可能性がありますが、日常生活での感染は稀です。食器やタオルの共用で感染することはほぼありません。

8. Q: ワクチンは有効ですか？
   A: はい。B型肝炎ワクチンは非常に有効で、3回接種で高い予防効果が得られます。

9. Q: 献血はできますか？
   A: B型肝炎ウイルスに感染している場合は献血できません。

10. Q: 仕事や学校は制限されますか？
    A: 通常の日常生活や通学・就労に制限はありませんが、医療現場など血液に触れる仕事は注意が必要です。

【健康管理編】

1. Q: お酒は飲めますか？
   A: 肝臓に負担をかけるため、控えるか完全にやめることをおすすめします。

2. Q: 食事で気をつけることは？
   A: バランスの良い食事を心がけ、脂肪分や塩分の摂り過ぎを避けましょう。

3. Q: 運動はしてもいいですか？
   A: 軽度〜中程度の運動は推奨されますが、体調や肝機能値によって調整が必要です。

4. Q: 妊娠は可能ですか？
   A: はい。ただし母子感染防止のため、出産時や産前に医師と連携して予防処置を行います。

5. Q: サプリメントや健康食品は使っていいですか？
   A: 肝臓に負担をかける成分がある場合もあるため、使用前に医師に相談してください。

6. Q: 他の病気の薬と併用できますか？
   A: 一部薬剤は肝機能に影響するため、必ず主治医に併用可否を確認してください。

7. Q: 定期的な検査は必要ですか？
   A: はい。半年〜1年に1回の肝機能検査やエコー検査を行い、進行状況を確認します。

8. Q: 肝臓がんのリスクは高いですか？
   A: 慢性B型肝炎は肝硬変や肝がんのリスクが高まります。定期的な検査が重要です。

9. Q: 他人に知られたくない場合、検査は匿名でできますか？
   A: 一部自治体や民間検査機関で匿名検査が可能です。

10. Q: B型肝炎とC型肝炎の違いは何ですか？
    A: 原因ウイルスが異なり、感染経路や治療法も違います。C型肝炎は近年、経口薬で治癒が可能です。

【給付金制度・補償編】

1. Q: B型肝炎給付金とは何ですか？
   A: 過去の集団予防接種などで注射器の使い回しにより感染した方に対し、国が支払う補償金制度です。

2. Q: 誰が対象ですか？
   A: 原則として1986年1月27日以前に生まれ、集団予防接種等で感染し、慢性肝炎・肝硬変・肝がんなどの診断を受けた方です。

3. Q: 給付金はいくらもらえますか？
   A: 病態により50万円〜3600万円まで異なります。

4. Q: 証拠がないと申請できませんか？
   A: 医療記録や母子手帳がなくても、他の証拠や証言で立証できる場合があります。

5. Q: 申請期限はありますか？
   A: 2027年3月31日までに提訴する必要があります。

6. Q: 過去に和解済みの場合、再申請できますか？
   A: 同じ原因での重複請求はできません。

7. Q: 遺族でも申請できますか？
   A: はい。感染者が亡くなっていても、遺族が請求できます。

8. Q: 弁護士に依頼すべきですか？
   A: 必須ではありませんが、証拠収集や裁判手続きを円滑に進めるため専門家依頼が望ましいです。

9. Q: 弁護士費用は高いですか？
   A: 当事務所は、相談料や着手金は無料、成功報酬型のため安心してご依頼頂けます。

10. Q: 医療費の補助はありますか？
    A: 給付金とは別に、治療費助成制度が利用できる場合があります。

【検査・診断編】

1. Q: B型肝炎の検査方法は？
   A: 血液検査でHBs抗原、HBs抗体、HBV-DNA量などを調べます。

2. Q: 検査は健康保険が使えますか？
   A: 症状やリスクがあれば保険適用されます。

3. Q: 検査結果はどのくらいで出ますか？
   A: 通常数日〜1週間程度です。

4. Q: 一度治っても再感染しますか？
   A: 一度免疫を獲得すれば再感染しません。

5. Q: 潜伏感染とは何ですか？
   A: 血液中にウイルスが検出されなくても、肝臓にウイルスが潜んでいる状態です。

6. Q: 無症候性キャリアとは？
   A: ウイルスは持っているが、肝炎の症状や炎症がない人です。

7. Q: ALTやASTが高いとどうなりますか？
   A: 肝細胞の炎症や破壊が進んでいる可能性があるため、早期に治療が必要です。

8. Q: PCR検査は必要ですか？
   A: ウイルス量や治療効果を確認するために有用です。

9. Q: 他の病気と間違われることはありますか？
   A: 肝機能障害は脂肪肝やアルコール性肝炎とも似た症状があります。

10. Q: 健康診断で要精密検査となったら？
    A: 放置せず、速やかに肝臓専門医を受診してください。

【日常生活・社会面編】

1. Q: 保険に加入できますか？
   A: 一部制限がありますが、加入可能な保険商品もあります。

2. Q: 海外旅行は可能ですか？
   A: 可能ですが、予防接種や薬の携行について医師に相談してください。

3. Q: 手術のときはどうなりますか？
   A: 感染対策を行い、安全に手術を受けられます。

4. Q: 採血や注射でうつすことはありますか？
   A: 医療現場では使い捨て器具を使用するため、ほぼありません。

5. Q: スポーツで感染しますか？
   A: 血液が直接混入しない限り感染しません。

6. Q: ペットにうつりますか？
   A: 人から動物への感染はありません。

7. Q: 温泉やプールは利用できますか？
   A: はい。水や接触では感染しません。

8. Q: 性行為での感染は防げますか？
   A: コンドームの使用やパートナーのワクチン接種で予防できます。

9. Q: 感染していることを職場に報告すべきですか？
   A: 法的義務はありませんが、業務内容によっては必要になる場合があります。

10. Q: 将来の健康にどのくらい影響しますか？
    A: 適切な治療と管理で健康寿命を保つことが可能です